東京都の建設業許可の申請や更新、毎年の決算変更届などで作成が必要となるのが「工事経歴書」です。この書類は、申請会社が実際にその業種の工事を施工しているかどうかを確認するためのものです。公共工事の発注者から直接請け負うために必要な「経営事項審査(経審)」を申請するか・しないかで書き方が大きく異なります。
対象となる工事
工事経歴書には「完成工事」と「未成工事」の2種類の記載が必要です。
| 区分 | 定義 |
| 完成工事 | 事業年度中に完成・引渡しが完了した工事 |
| 未完成工事 | 事業年度末時点で未完成の工事 |
※建設工事に該当しない「保守・点検・清掃」等は対象外です。
経営事項審査を「申請しない」場合
- 完成工事の記入: 完成工事(10件程度)について、請負代金の額が大きい順に記入します。
- 未成工事の記入: 1に続けて、未成工事(完成していない工事)について、請負代金の額が大きい順に記入します。

経営事項審査を「申請する」場合
- 元請工事の記入: 発注者から直接請け負った「元請工事」について、元請工事の完成工事高合計の「おおむね7割」を超えるところまで、請負代金の額が大きい順に記入します。
- その他の工事の記入(全体の7割まで): 1.に続いて、残りの元請工事や下請工事を、全ての完成工事高合計の「おおむね7割」を超えるところまで、請負代金の額が大きい順に記入します。
※軽微な建設工事(税込500万円未満、建築一式は税込1,500万円未満)は、上記1・2を含めて10件を超えて記入する必要はありません。 - 未成工事の記入: 未成工事について請負代金の額が大きい順に記入します。

共通の注意事項
経営事項審査の申請の有無にかかわらず、以下のルールを守って作成しましょう。
- 業種ごとに作成: 許可を受けようとする(または受けている)「建設工事の種類(業種)」ごとに用紙を分けて作成します。※実績が無い場合は工事名欄に「実績なし」と記入します。
- 個人情報の保護: 注文者や工事名を記入する際、個人の氏名が特定されないように配慮が必要です(例:注文者「A」、工事名「A邸新築工事」など)。ただし、法人名、店舗、建物、施設名(ビル名等)はそのまま記入して構いません。
- 分割計上の禁止: 1件の請負契約を分割して、複数の建設工事の経歴として記入してはいけません。
- 金額の一致: 工事経歴書(様式第二号)の「合計欄」に記入する金額は、別途作成する「直前3年の各事業年度における工事施工金額(様式第三号)」の各建設工事の合計金額と必ず一致させなければなりません。
- 配置技術者: 完成工事については、元請・下請にかかわらず、各工事現場に配置された「主任技術者」または「監理技術者」の氏名を漏れなく記載します



