建設業許可には大きく分けて「特定建設業」と「一般建設業」の2種類があり、請け負う工事の規模や、元請け(発注者から直接工事を請け負う立場)として下請けに出す金額によってどちらの許可が必要かが変わります。
一般建設業許可では、ある程度の工事まで請け負うことが可能ですが、特定建設業許可は大規模な工事を請け負う際に必要です。
特定建設業と一般建設業との違い
最大の違いは、「発注者から直接請け負った工事(元請工事)を、下請けに出す際の金額の上限」にあります。
| 特定建設業 | 元請として工事を受注し、下請け業者に出す代金の合計額が5,000万円(建築工事業は8,000万円)以上になる場合。 |
| 一般建設業 | 上記以外 |
※2025年1月より工事金額の基準が引き上げられました。
参考:国土交通省サイト
下請け業者としての制限
一般建設業許可しか持っていなくても、下請けとして受注する工事の金額に上限はありません。
例えば、元請けから1億円の工事を下請けとして依頼された場合、あなたが「一般建設業許可」しか持っていなくても、その工事を受注し、自社で施工することは問題ありません。
特定建設業の許可を持っていなければならないのは、その1億円の工事を発注した「元請業者」の方です。
※下請けとして受注した場合でも、それを更に別の業者へ下請け(孫請け)に出す場合は制限がかかります。
許可取得の要件
特定建設業は、一般建設業に比べて許可取得のハードルが高く設定されています。
① 営業所技術者の要件
以下のいずれかの要件を満たすことが必要です。
- 国家資格(1級施工管理技士・1級建築士など)
- 元請4500万円以上の工事で2年以上の指導監督的実務経験
- 国土交通大臣が特別に認定した者
② 財産的基礎・金銭的信用の要件
| 要件 | 特定建設業 | 一般建設業 |
|---|---|---|
| 純資産合計 | 4,000万円以上 | — |
| 流動比率 | 75%以上 | — |
| 欠損比率 | 20%以下 | — |
| 資本金 | 2,000万円以上 | 500万円以上 |
③ 役員等の誠実性・欠格要件
請負契約に関し、不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者ではないこと。
不正な行為とは、請負契約の締結又は履行の際の詐欺、脅迫等、法律に違反する行為。
不誠実な行為とは、工事内容、工期等、請負契約に違反する行為とされています。
まとめ
「特定建設業」と「一般建設業」の許可の最大の違いは、元請として下請業者に発注する金額の規模にあります。許可取得の要件では、特定建設業は専任技術者に1級資格が求められるほか、財産的基礎の要件が一般建設業と比べて格段に厳しくなっています。



