建設業許可(電気工事業)を取得・維持するうえで、重要なのが「営業所技術者」の配置です。
特に電気工事業は、ほかの業種とは要件の考え方が大きく異なります。
また、同じ電気工事士の資格でも第一種と第二種では扱いが異なります。
電気工事業の営業所技術者
営業所技術者になる方法は、大きく分けて次の2通りです。
- 一定の国家資格などを持っている
- 一定期間の実務経験がある
内装工事・とび工事・防水工事などの多くの業種では、10年以上の実務経験を証明すれば、営業所技術者になることができます。
しかし、電気工事業の営業所技術者になれるのは、原則として次のような資格を持つ人に限られます。
・電気工事施工管理技士(1級・2級)
・第一種電気工事士
・第二種電気工事士(※実務経験が必要)
・電気主任技術者(第1種・第2種・第3種/免状取得後5年以上の実務経験)
技術士(建設、電気電子部門 など)
つまり、「無資格で10年の実務経験」というルートは、電気工事業では使えません。無資格者の実務経験は、電気工事業の営業所技術者の要件としては認められないと考えておく必要があります。
第一種電気工事士と第二種電気工事士の違い
同じ「電気工事士」でも、営業所技術者になるうえでの扱いは大きく異なります。
第一種電気工事士
第一種電気工事士の免状を持っていれば、追加の実務経験の証明は不要で営業所技術者になれます。第一種電気工事士は、そもそも免状を取得する時点で試験合格と一定の実務経験(または認定)が求められる資格です。取得のハードルが高いぶん、建設業許可の場面では「資格を持っていること」自体で要件を満たすものとして扱われ、別途の実務経験証明は必要ありません。
第二種電気工事士
一方、第二種電気工事士は、資格を持っているだけでは営業所技術者になれません。
営業所技術者になるには、免状交付後3年以上の実務経験があることが必要です。
第二種電気工事士の「実務経験」で注意すべき点
第二種電気工事士の実務経験は、単に「3年間、電気工事をやっていました」では認められません。次の点に注意が必要です。
「登録している状態」での経験でなければならない
電気工事業は、電気工事業登録(届出)をしていない事業者(個人・法人)では、業として行うことができません。登録なしで電気工事を行うことは、法律上認められません。
常勤性・在籍の証明が必要
実務経験の証明では、その期間中に対象の事業者に常勤で在籍していたことを示す必要があります。
まとめ
電気工事業の営業所技術者の要件について、ポイントを整理します。
・電気工事業は、無資格者の実務経験のみでは営業所技術者になれない
・第一種電気工事士は、実務経験の証明なしで営業所技術者になれる
・第二種電気工事士は、免状交付後3年以上の実務経験が必要



