建設業キャリアアップシステム(CCUS)は任意の登録制度ですが、登録しないことで様々な不利益が生じる可能性があります。今回は、CCUS未登録によって起こりうる弊害について解説します。
CCUS未登録による具体的な弊害
では、実際にCCUSに登録していないことで、どのような不利益が生じるのでしょうか。主な弊害を4つのポイントで見ていきましょう。
1. 元請企業からの受注機会の減少
大手ゼネコン等が元請の現場では、CCUS登録を現場入場の条件としているケースが増えています。CCUSに登録していない事業者の現場入場や、カードを持っていない技能者の入場を許可しないケースが増えています。
2. 経営事項審査で不利になる
公共工事を受注したい建設業者にとって、経営事項審査(経審)の点数は非常に重要です。
令和5年1月の改正により、「建設工事の担い手の育成および確保に関する取組状況」が新たな評価項目として追加されました。さらに同年8月以降の審査では、CCUSの活用実績に応じて加点される仕組みが導入されています。CCUS未登録の企業は経審で加点が受けられません。
3. 公共工事の受注に悪影響
経営事項審査でCCUSによる加点制度が実装されているということは、公共工事を発注する自治体や官公庁が、CCUS導入企業を高く評価しているということです。
国土交通省も公共工事の現場でCCUSの活用を推進しており、インセンティブ措置を設けています。コンプライアンス意識や人材管理能力を示す指標として、CCUSの導入状況が評価される傾向が強まっているのです。
外国人労働者を雇用する場合は必須
2019年7月5日より、外国人労働者を雇用する建設事業者は建設キャリアアップシステムへの登録が義務化されました。これは建設分野で技能実習生の失踪が問題になり、実習生保護の為に建設キャリアアップシステムの登録を義務化した背景があります。
登録が必要な外国人の在留資格
以下の在留資格で建設業に従事する外国人は、CCUS登録が義務付けられています。
- 特定技能外国人
- 技能実習生
まとめ
建設業キャリアアップシステム(CCUS)への登録は、現時点では任意ですが、未登録のままでいることによる弊害は決して小さくありません。
- 元請企業からの発注機会の減少
- 経営事項審査での不利
- 公共工事受注への悪影響
また、外国人労働者を雇用する場合は建設キャリアアップシステムの登録が必要です。
「まだ義務化されていないから」と後回しにするのではなく、早めに登録を検討することをおすすめします。



