はじめに
「建設キャリアアップシステム(CCUS)」は、技能者の経験や資格を見える化し、適切な評価につなげる画期的な仕組みとして、国土交通省も導入を推進しています。
しかし、導入を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも正しく理解しておくことが重要です。CCUS導入前に必ず知っておくべき2つの主なデメリットと、その解決策を解説します。
デメリット1:導入・運用にコストがかかる
初期登録費用の負担
CCUSを導入する際、まず避けて通れないのが登録費用です。
事業者の登録費用
- 資本金額に応じて、初回登録料として16,000円から52,000円程度が必要
- 5年ごとの更新時にも同様の費用が発生
技能者の登録費用
- 技能者本人も、初回登録料として2,500円程度が必要
- カード発行費用が別途1,000円程度
- こちらも5年ごとの更新が必要
従業員全員分の登録費用は決して小さな負担ではありません。特に多くの技能者を抱える企業では、初期投資だけでも数十万円に達するケースもあります。
継続的なランニングコスト
初期費用だけでなく、運用段階でも継続的なコストが発生します。
主なランニングコスト
- カードリーダー等の機器購入費用(1台あたり数万円)
- システム利用料(現場規模に応じて変動)
- 更新費用(5年ごと)
- 通信費用やメンテナンス費用
これらのコストは、企業の規模や現場数によって大きく変わりますが、長期的な視点で予算計画を立てる必要があります。
導入コストに見合う効果が得られるかは、企業の状況によって異なります。特に小規模事業者の場合、直ちに明確なリターンが見えにくいケースもあるため、慎重な判断が求められます。

デメリット2:登録に手間がかかる
初期登録の煩雑さ
CCUS導入のもう一つの大きなハードルが、登録作業の手間です。
事業者側の登録作業
- 事業者情報の詳細な入力
- 必要書類の準備と提出
- 技能者情報の一括登録作業
- システムの初期設定
技能者側の登録作業
- 個人情報の入力
- 保有資格の登録
- 就業履歴の入力
- 顔写真の準備

デメリットへの対策
コスト面の対策
補助金・助成金の活用サポート 国や自治体が提供するCCUS導入支援制度を積極的に活用することで、初期コストを軽減できます。
すべての現場で一斉に導入するのではなく、まずは一部の現場から試験的に始めることで、リスクを分散できます。
手間の軽減策
CCUS事務局への直接相談 :登録方法や操作方法について不明点がある場合は、建設キャリアアップシステム事務局にメールやチャットボットで問い合わせることが出来ます。
登録代行:自社で登録することが難しい場合は行政書士等に代行してもらうことも可能です。登録手続きでお困りの建設業者様に向けて、当事務所ではCCUS登録の全面的な代行サービスを提供しています。
CCUS導入を検討すべき理由
デメリットは確かに存在しますが、建設業界全体の方向性として、CCUSの普及は今後さらに進むと予想されます。
将来的なメリット
- 公共工事での加点評価
- 技能者の適正な評価と処遇改善
- 若手人材の確保・育成
早期に導入し、ノウハウを蓄積することで、将来的な競争優位性につながる可能性があります。
まとめ
建設キャリアアップシステムの導入には、確かに「お金がかかる」「手間がかかる」という2つのデメリットがあります。
しかし、これらは一時的なコストや労力であり、中長期的には業界全体の発展や自社の競争力強化につながる投資と捉えることもできます。
デメリットを正しく理解し、適切な対策を講じることで、CCUSを効果的に活用できる体制を整えていきましょう。



