建設業許可を事業者にとって、公共工事への入札参加を検討する際に必ず必要となるのが「経営規模等評価通知・総合評定通知書」です。本記事では、この通知書の概要や取得方法について詳しく解説いたします。
基本
「経営規模等評価通知・総合評定通知書」は、建設業法に基づいて発行される公式な評価書類です。建設業者の経営状況や技術力を客観的に数値化し、公共工事の入札参加資格審査などで活用されます。
なぜ必要なのか
公共工事の発注者(国、地方公共団体など)は、適切な施工能力を持つ業者を選定する必要があります。そのため、公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は、経営事項審査を受けることが義務付けられています。この経営事項審査を受けるためには、「経営規模等評価通知・総合評定通知書」が必要です。
通知の内容
この通知は以下の2つの通知がセットになっています。
- 経営規模等評価結果通知書
- 会社の規模や経営状況、技術力などを点数化したもの。
- 総合評定値通知書(P点)
- 上記の結果に、さらに社会性などを加味して算出した「総合的な点数」。
P点と呼ばれる総合評定値が記載されているため、公共工事の入札を目指す会社にとっては重要な通知です。
取得の流れ
「経営規模等評価通知・総合評定通知書」を取得するためには、以下の手順で手続きを進めます。
- 決算変更届の提出
- まず、行政庁へ、その年度の決算報告を行います。建設業許可を持っている会社は、毎年必ず「決算変更届(事業年度終了届)」を提出する義務があります。経営事項審査を受けるには、まずこの届出が完了していることが前提です。
期限: 決算日から4ヶ月以内
内容: 工事経歴書、財務諸表、納税証明書などの提出。
- 経営状況分析の申請
- 民間の「登録経営状況分析機関」に分析を依頼します。経営事項審査の点数のうち「Y点(経営状況)」だけは、国が認定した民間の分析機関が審査します。 財務諸表データを分析機関に送り、審査を受けると、後日「経営状況分析結果通知書」が送られてきます。
提出先: 国土交通省の登録を受けた民間分析機関(ワイズ公共データシステム、建設業情報管理センターなど)。
内容: 財務諸表を元に経営の健全性を数値化(Y点)してもらいます。
成果物: 「経営状況分析結果通知書」が発行されます
- 経営規模等評価・総合評定値の請求を申請
- 経営状況分析結果通知書が届きましたら、建設業の許可を受けた行政庁(都道府県または国土交通省)に対し、経営規模等評価および総合評定値の請求を申請します。
申請では、下記の情報が求められます。
・工事の実績(完成工事高)
・技術職員の人数
・労働環境や法令遵守などの社会性に関する情報
・経営状況分析の結果通知書
・委任状(代理申請の場合)や印紙(審査手数料)など
- 経営規模等評価結果通知書・総合評定値通知書を受け取る
- 申請手続きが完了すると、経営規模等評価結果通知書が交付されます。総合評定値の請求をしていた場合は、総合評定値通知書(P点)もあわせて発行されます。
これらの通知書は、公共工事の入札参加時に必要な資料であり、記載されている点数をもとに、参加資格や工事規模のランクを判断します。
まとめ
「経営規模等評価通知・総合評定通知書」は、公共工事への参入を目指す建設業者にとって必須の書類です。評価の仕組みを理解し、計画的に申請を行うことで、スムーズに入札参加資格を取得することができます。



