決算変更届とは

決算変更届は、建設業許可を受けた事業者が毎年度の決算終了後に提出が義務付けられている公的な届出書類です。これは税務上の決算報告とは異なります。

提出期限

提出期限: 決算日から4ヶ月以内

提出先: 許可行政庁(都道府県知事または国土交通大臣)

提出頻度: 年1回

基本的な提出書類

工事経歴書

・直前3年の各事業年度における工事施工金額

・貸借対照表

・損益計算書

・株主資本等変動計算書(株式会社の場合)

・注記表

未提出のリスクと影響

決算変更届の未提出は、以下のような深刻な影響をもたらします。

1. 法的制裁

  • 監督処分の対象:指示処分、営業停止処分、許可取消処分の可能性
  • 罰則:建設業法違反として罰金や懲役刑の可能性

2. 事業運営への影響

業種追加や変更申請ができない:各種変更手続きが停止

許可の更新ができない:5年ごとの更新時に過去5年分の決算変更届提出が必須

経営事項審査が受けられない:公共工事入札参加に必要な経審の申請不可

解決策

ステップ1:過年度分の決算変更届を速やかに作成

決算期が複数年分未提出であっても、遡って提出することが可能です。その際、次の点に留意しましょう。

  • 各事業年度ごとに、建設業用の財務諸表を作成
  • 各年度の法人税申告書別表や法人事業概況説明書なども用意
  • 記載ミスや勘定科目の分類ミスがないよう専門家と確認

ステップ2:添付書類の整理と提出順の工夫

複数年分を同時に提出する際は、古い年度から順に提出します。年度ごとにクリアファイルを分けて整理すると、行政側の処理もスムーズになります。

ステップ3:期限後提出の理由説明

特に5年更新直前に未提出が発覚した場合は、担当窓口に事情を説明し、「理由書」の添付が求められることもあります。

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