登録の種類

CCUSには大きく分けて2種類の登録があります。

CCUSの登録種類 ① 事業者登録 1 登録単位 事業者単位 会社や一人親方など 対象 建設業に携わる事業者 ※元請企業・下請企業 を問わず ② 技能者登録 2 登録単位 個人単位 従業員や職人など 対象 現場で働く技能者 CCUS 技能者一人ひとりがCCUSカードを取得し、就業履歴を蓄積

事業者登録の料金体系

新規登録料

事業者登録の料金は、資本金の額によって異なります。

資本金区分登録料(税込)
一人親方0円
500万円未満(個人事業主含む)6,000円
500万円以上1,000万円未満12,000円
1,000万円以上2,000万円未満24,000円
2,000万円以上5,000万円未満48,000円
5,000万円以上1億円未満60,000円
1億円以上3億円未満120,000円
3億円以上10億円未満240,000円
10億円以上50億円未満480,000円
50億円以上100億円未満600,000円
100億円以上500億円未満1,200,000円
500億円以上2,400,000円

ポイント

  • 資本金が大きい企業ほど登録料が高くなる累進制

有効期間

事業者登録の有効期間は5年間です。

  • 登録完了日から5年後の登録月末まで有効
  • 5年後に更新手続きが必要
  • 更新時も同額の料金が発生

例: 2025年4月15日に登録完了した場合 → 2030年4月30日まで有効

登録有効期間 登録完了日 2025年4月15日 有効期限 2030年4月30日 約5年間有効

技能者登録の料金体系

新規登録料

技能者登録には簡略型詳細型の2種類の申請方法があり、料金が異なります。

申請方法登録料(税込)
簡略型2,500円
詳細型4,900円

簡略型と詳細型の違い

申請方法内容
簡略型・本人情報
・事業者登録情報
詳細型本人情報
事業者登録情報
保有資格情報 ← ここが追加

詳細型を選ぶと、技能士や施工管理技士などの保有資格情報もカードに記録できます。
キャリアアップを目指す方、資格をアピールしたい方には詳細型がおすすめです。

カードの有効期間

技能者カードの有効期間は約10年です。

原則発行日から発行9年経過後、最初の誕生日まで

特例

  • 申請時に60歳以上の方:発行日から14年目の誕生日まで
  • 本人確認書類を提出し忘れた場合:発行日から2年目の誕生日まで(要注意!)

管理者ID利用料について

管理者ID利用料とは?

事業者がCCUSの事業者情報(現場情報を含む)を管理するために、毎年必要になる利用料金です。

  • 通常の事業者:1IDあたり11,400円(税込)/年
  • 一人親方:1IDあたり2,400円(税込)/年

重要なポイント

  • 毎年支払いが必要(事業者登録料は5年に1回だが、管理者ID利用料は毎年!)
  • 管理者IDを追加するごとに料金が発生
  • 現場管理者として登録されたIDは利用料不要

利用可能期間

取得・更新日から1年後の取得日の属する月末まで

例: 2025年4月15日に取得した場合 → 2026年4月30日まで有効


現場利用料について

現場利用料とは?

現場・契約情報を登録した元請事業者が支払う利用料金です。

料金: 1人日・現場あたり10円(税込)

ケース1: 基本的な計算 20人の技能者が50日就業した場合

20人 × 50日 × 10円 = 10,000円

ケース2: 同一現場で朝と昼休み後に2回入場

1人日 × 1現場 = 10円

※同じ現場なら、何回入場しても1現場分の料金

ケース3: 午前と午後で同一元請の別現場に入場

1人日 × 2現場 = 20円

※異なる現場なら、それぞれカウント


料金シミュレーション

実際にどのくらいの費用がかかるのか、具体的なケースでシミュレーションしてみましょう。

ケース1: 小規模事業者(資本金300万円、従業員5名)

初年度

  • 事業者登録料:6,000円
  • 管理者ID利用料:11,400円
  • 技能者登録料(詳細型×5名):4,900円 × 5 = 24,500円

    合計:41,900円

2年目以降(年間)

  • 管理者ID利用料:11,400円のみ

5年後(更新時)

  • 事業者登録料:6,000円
  • 管理者ID利用料:11,400円

    合計:17,400円

ケース2: 一人親方

初年度

  • 事業者登録料:0円
  • 管理者ID利用料:2,400円
  • 技能者登録料(本人分・詳細型):4,900円

    合計:7,300円

2年目以降(年間)

  • 管理者ID利用料:2,400円のみ

5年後(更新時)

  • 事業者登録料:0円
  • 管理者ID利用料:2,400円

    合計:2,400円

ケース3: 中規模建設会社(資本金5,000万円、従業員30名、元請工事あり)

初年度

  • 事業者登録料:48,000円
  • 管理者ID利用料:11,400円
  • 技能者登録料(詳細型×30名):4,900円 × 30 = 147,000円
  • 現場利用料(月平均15人×20日×12ヶ月):15人 × 20日 × 12ヶ月 × 10円 = 36,000円

    合計:242,400円

2年目以降(年間)

  • 管理者ID利用料:11,400円
  • 現場利用料:36,000円(稼働状況による)

    合計:約47,400円

よくある質問

Q1. 事業者登録と技能者登録、どちらを先にすべき?

A. 事業者登録が先です。
技能者登録を先に行っても、申請自体は受理されますしカードの発行も可能です。
ただ、技能者登録の際に同時に事業者との紐づけを行わないことで、増える手間などもあります。

Q2. 一人親方の場合、技能者登録も必要?

A. はい、必要です。一人親方は事業者登録(無料)と技能者登録(2,500円または4,900円)の両方が必要です。

Q3. 簡略型から詳細型への変更は可能?

A. 可能です。ただし、差額分の料金と手続きが必要になりますので、最初から詳細型を選ぶことをおすすめします。

Q4. 管理者IDは何人まで追加できる?

A. 制限はありませんが、1IDごとに年間11,400円(一人親方は2,400円)の利用料が発生します。

Q5. 現場利用料は下請業者も支払う?

A. いいえ、現場利用料を支払うのは現場・契約情報を登録した元請事業者のみです。

Q6. 退職した技能者のカードはどうなる?

A. カードの有効期間内であれば転職先の事業者で引き続き使用できます。

Q7. 費用は経費として計上できる?

A. はい、事業に関連する登録料や利用料は経費として計上可能です。詳細は税理士にご相談ください。


まとめ

建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録には、事業者の規模や立場によってさまざまな費用が発生します。

項目料金有効期間・備考
事業者登録料0円〜120,000円5年間有効
技能者登録料2,500円または4,900円約10年間有効
管理者ID利用料年間2,400円または11,400円毎年必要
現場利用料 1人日・現場あたり10円元請のみ

CCUSへの登録をお考えの方は、この記事を参考に、必要な費用を事前に把握して準備を進めてください。

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