建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録について、一人親方の方から「事業者登録と技能者登録、どちらが必要なの?」という質問をよくいただきます。
この記事では一人親方がCCUSに登録する際のポイントを解説します。
そもそも「一人親方」とは?
登録の話をする前に、まず一人親方の定義を確認しましょう。
一人親方とは、以下の条件に当てはまる方を指します。
・労働者を使用しないで事業を行うことを常態とする者
・事業主として経営者の立場に立ったり、技能労働者として雇用される立場になったりする者
つまり、原則として職人を一人も雇用せず、完全に一人で仕事を請け負っている場合に限り、一人親方に該当します。
※職人を一人でも雇用している場合は、一人親方ではなく個人事業主として扱われますので注意してください。

一人親方に事業者登録は必要?
働き方によって必要・不要が変わります。
事業者登録が必要なケース
以下のいずれかに該当する場合は、事業者登録が必要です。
1. 請負契約を結んで施工体制に参加する場合
元請や下請から請負契約を結び、施工体制に「事業者」として登録される立場であれば、事業者登録が必要となります。
2. 他サービスとAPI連携を利用したい場合
グリーンサイトなどの他サービスと就業履歴をAPI連携で利用したい場合も、事業者登録が必須です。
技能者登録のみでOKなケース
特定の事業所には所属せず、外注の職人として雇用される立場であれば、事業者登録は不要です。技能者登録のみで問題ありません。
現場ごとに所属が変わる場合はどうする?
技能者登録だけを済ませた方でも、現場によって他の事業者に雇用されるケースがあります。
この場合は心配不要です。所属する事業所欄(元請)に技能者情報を追加してもらえば、その事業者の作業員名簿に登録でき、就業履歴の登録も可能となります。

区分変更が必要になるケース
一人親方として登録した後、状況が変わった場合は変更申請が必要です。
職人を雇用するようになった場合
一人親方から個人事業主への変更申請をしなければなりません。
法人化した場合
一人親方から法人への変更申請が必要です。
法人化した場合は、一人親方とは必要書類が大きく異なります。
法人化した場合の注意点
適切な社会保険に加入していることがチェックされます。
・健康保険:国民健康保険被保険者証ではなく、全国健康保険協会等が発行する被保険者証が必要
・年金資料:年金手帳やねんきん定期便ではなく、『健康保険・厚生年金保険資格取得確認および標準報酬決定通知書』等の書類が必要
質問
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技能者登録だけでも現場に入れますか?
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入れます。ただし、事業者側があなたを作業員名簿に登録する必要があります。現場入場前に必ず確認しましょう。


