建設業許可とは?
土木や建築の一式工事や、大工・左官などの専門工事等、一定の工事を行う建設業者に取得が求められる許可です。
建設業許可が必要な工事
建設工事1件あたりの請負金額が500万円以上の工事(建築一式工事の場合は1,500万円以上)を請け負う場合、建設業許可を受けなければいけません。
ただし、「軽微な工事」と呼ばれる請負金額が500万円未満(建築一式工事の場合は1,500万円未満)の工事は建設業許可を受けなくても請け負うことができます。
許可の種類
許可の種類は、大きく分けて12種類に分けられます。

知事許可か大臣許可か
許可は「大臣許可」と「知事許可」に分けられています。
この区分は許可を受けようとする建設業者の設ける営業所の所在地の状況によって区分されています。
1つの都道府県にだけに営業所を置く場合は知事許可になり、2つ以上の都道府県に営業所を置く場合は大臣許可になります。

一般建設業か特定建設業か
許可の業種によって、一般建設業か特定建設業かに分けられています。
一般建設業
発注者から請け負った一件の工事の全部又は一部を下請けに出す際の下請代金が4,500万円(建築一式工事の場合は 7,000万円)未満の場合や下請けとしてだけ営業する場合は一般建設業の許可を受けなければいけません。
特定建設業
発注者から請け負った一件の工事の全部又は一部を下請けに出す際の下請代金が4,500万円(建築一式工事の場合は7,000万円)以上の場合は、特定建設業許可が必要です。
業種
建設業許可が必要な業種は、一式工事(2業種)と専門工事(27業種)の合計29業種に分類されます。
これは建設事業者が行う「工事の種類・内容」に応じた区分です。
一式工事(2業種)
建設工事において、総合的な企画、指導、調整のもとに土木構造物や建築物を建設する工事のことです。
具体的には、大規模で複雑な工事で、複数の専門工事を組み合わせ、元請業者が全体を管理・監督する工事を指します。
一式工事は「建築一式工事」と「土木一式工事」の2業種に分けられます。
建築一式工事
「建築物」を建設する工事を工事を指します。
例:戸建住宅、ビル、マンション、商業施設等の新築、増改築、大規模改修工事。
主に人々の生活や経済活動の拠点となる空間を創造する工事です。
土木一式工事
「土木工作物」を建設する工事を指します。
例: 道路、橋、ダム、トンネル、河川、港湾施設、上下水道、宅地造成等。主に公共インフラの整備や社会基盤の構築に直接貢献する工事です。
専門工事(27業種)
特定の技術や専門知識を要する個別の工事を指します。
一式工事を除く27業種が専門工事に分類されます。
各業種が特定の工事内容に特化しており、それぞれの分野で高度な専門知識と技術が求められます。
専門工事を請け負う場合は、請け負う工事内容に応じたそれぞれの専門工事の許可を取得する必要があります。
専門工事の種類 | ||
1. 大工工事 | 10. 電気工事 | 19. 電気通信工事 |
2. 左官工事 | 11. 管工事 | 20. 造園工事 |
3. とび・土工・コンクリート工事 | 12. タイル・れんが・ブロック工事 | 21. さく井工事 |
4. 石工事 | 13. 鋼構造物工事 | 22. 建具工事 |
5. 屋根工事 | 14. 鉄筋工事 | 23. 水道施設工事 |
6. 舗装工事 | 15. しゅんせつ工事 | 24. 消防施設工事 |
7. 板金工事 | 16. ガラス工事 | 25. 清掃施設工事 |
8. 塗装工事 | 17. 防水工事 | 26. 解体工事 |
9. 内装仕上工事 | 18. 機械器具設置工事 | 27. 熱絶縁工事 |